今日はめでたく娘の結婚式だ。25年、今まで何度この日の事を考え、色々な想いを巡らせた事であろうか。
正直、寂しい。それはきっとどんな親でも大切なわが子が旅立つとなれば思うのではないか。

娘が結婚したい、する、と言ったのは1年程前だ。その頃は相手は安定した仕事についてなかったので、大反対した。
しかし、相手も娘との将来を真面目に考え、資格をとり、見事安定した職場を見つけ努力をしてくれた。

私は最初、相手のまあ、婿がどんな人か全く理解できなかったし、正直信用していいのかも解らなかった。娘を幸せに出来る男なのか、半信半疑だあった。

しかし、納得してもらいたくなのか、我が屋に時間を見つけては顔をだし、時には手土産持参、時には時間が私にある時などは、色々いい意味で仲良くなろうと、心を開こうと向こうはしてくれた。

そう努力をする彼をみて、私は胸を打たれた。娘と結婚したいだけでなく、自分もご両親と家族になりたい。
そう彼は思ってくれていたのだ、私も妻も受け入れる事にした。

「結婚式撮影しますよ~」そうカメマンが叫ぶ。「記念撮影、いきまーす!」ここで1枚
撮りまた後でも撮るらしい。
最近頭が薄くなった気がするから気が乗らない。母さん(私の妻)は「笑いなさいよ~(笑)こんな日くらい!」というが、もともと写真を撮られるのは好きでない。写真か。。。

おぎゃー!!娘が産まれる前にその時最新のカメラをそういえば買ったな。
一人娘の瞬間を残したい。愛おしい娘の記録を、と。産まれ我が屋へ来たその日から撮り続けた大切な記録。どこへしまっかだろうか?

そう考えていたら私の知らないうちに計画されていたことが起きた。そう、その写真たちがスライドで流れている!今式場にて、だ。

娘がマイク越しに言う。「お父さん、沢山私の事、愛してくれてほんとにありがとう。この前この写真たちをみつけてお父さんが私をみていてくれたのか、なんだか嬉しくて涙が出たよ。」涙する娘。
そんな言葉を言われ私も感極まり目が潤だ。スピーチが終わりマイクが私に向けられる。切なくて嬉しくて言葉が出ない。一生懸命な震えた声で「幸せになれよ」そういうのが精一杯であった。

その後式の最後にまた記念撮影を撮るので、式場の前に集合かけられた。
最後の記念撮影くらい思いっきり、笑ってみよう。カシャ!最高の結婚式であった。幸せにな、娘よ!!!